リハビリテーション科 − 作業療法

作業療法士とは

作業療法士の「作業」とは、人が生活するすべてのこと、365日24時間の生活の行為のことで毎日の生活の中にあります。
患者さんが困っている生活(作業)の回復を手助けします。
患者さんが必要とする退院後の生活を出来る限りイメージしながら、退院後の生活を安心して過ごせるよう様々に支援を行います。

具体的には

1.心身機能回復への働きかけ行います

筋力や麻痺、感覚、知覚、関節の動き、運動、精神、認知などの心身機能の改善を図ります。

渦流浴
上肢の骨折手術後の浮腫や
関節の動きの改善を促進します。
電気刺激機器
機器を用いた電気刺激で麻痺の改善を促進します。

スプリント作製
患者様の疾患や状態に合わせたスプリントを作製します。

2.日常の生活で必要となる動作への働きかけを行います

食事や排泄、衣類の着脱、入浴(洗体・洗髪)、歯磨きなどの身の回りの動作の他に、調理や洗濯、掃除、買い物、他者との交流、余暇(趣味)活動、仕事など、幅広く動作の改善を図ります。

自宅に帰ってからの役割として家事動作がある方に対し、実際に訓練を行い、動作の確認や新しい道具の提案・助言をしています。 金銭管理や買い物なども実際に行い、実生活に近い形で過ごせるよう支援しています。

3.自助具の提案や生活環境の調整を行います

回復が難しい部分を補うように自助具を選択し、使えるように練習します。
また、ベッドやベッドの柵、トイレの位置など、一人ひとりの患者さんに合わせて生活環境を整えます。
必要時には患者さんのご自宅に伺い、実際に生活環境を見た上で、退院後の生活環境の調整と提案を行います。

股関節の手術後、足元へリーチが出来なくなった方に対して、靴下が履けるように自助具を提案・指導しています。 箸操作が困難な方に対し、柄の太いスプーンを作製し、食事が自分でとれるように練習します。

転倒せず、なるべく自宅に近い環境で過ごせるように、ベッドの位置・ベッド柵・歩行器・滑り止めマットなどの設置や配置を検討します。

4.心理面・精神面への働きかけを行います

病気やけがにより障害が生じた患者さんは、障害の重さに落ち込み、思うように進まないリハビリに苛立ち、慣れない入院生活で眠れなくなることがあります。
そういった患者さんに作業療法士は寄り添いながら、入院前の趣味活動を再び行ったり、作業活動を行うことで心理面や精神面の安定を図ります。

好きな作業や行なっていた作業を通して、入院生活や今後に対しての不安を聞きながら安心して入院生活が送れるように支援します。

5.認知症の進行の予防や早期の発見・対応、脳の活性化への働きかけを行います

入院される患者さんの中には、認知症がある方や軽度認知障害(MCI)のある方がいます。
年々、高齢化率は増加傾向にあり、認知症の発症率は本県高齢者のおよそ3人に1人であると推計されています。
認知症の正しい知識を持ち、適切な対応が出来るように努めています。

(※参考資料:山形県ホームページ)

なじみの関係を築いて安心して過ごせるような環境設定や、対応を工夫しながら関わっています。

6.退院後の生活、過ごし方の提案を行います

退院すると、入院中にマンツーマンで行っていたリハビリができなくなることがほとんどです。
入院中のリハビリで回復した心身の状態を退院後の生活で低下しないように、作業療法士の視点から働きかけます。
退院後の生活を患者さんと一緒に考え、提案を行い、退院後の生活を安心して過ごせるように支援します。

生活行為向上マネジメントという評価を用いて、現状の身体の状況を把握し、病前の生活状況や今後の生活、目標を一緒に考えることができます。

7.仕事(復職)への働きかけ(就労支援)を行います

復職を希望される患者さんには、作業療法士が患者さんの仕事の内容や環境を把握し、復職を目指したリハビリを行います。
山形障害者職業センターと連携し、ジョブコーチやリワークの支援も可能です。